KNOB・祈りの音

第一回奏楽堂ライブ

和の心にて候

演出 太田新之介

 

*和の心にて候のこと

  和の心とは何か、と問われたら「かた・かたち」だと私は答える。

  太古の昔から続いている人の営み。日々の有様が生み出す生活のひとこまひとこま。

  先人はその断片を「かた・かたち」というものにしてきた。その様々な型や形は、継承され、

  洗練され、伝統という大きな文化形態となって今日に至っている。

  すべての民族には基本となる言語があり、宗教と儀式がある。我が国には日本文化の象徴

  的なものとして道というものがある。書道、茶道、華道、香道、柔道、剣道、芸道、など、

  日本人は、道と付く様々な型をつくり、そのひとつひとつの形に意味を見て、未来を生きる糧

  と術(すべ)を創ってきた。これは優れた日本民族の特性によるものに他ならない。

  和の心なるものは、積み重ねられてきた「かた・かたち」の集積そのものといってよい。私は

  そう思っている

 

*ライブの演出のこと

  このライブの演出は「和の心にて候」の意図に沿って、伝統芸能といわれる能の云うところの

  「序破急」と、茶の湯の茶事に云う「初座、中立ち、後座」のそれぞれ三段階の構成によって

  組み立てている。演出の基本は型であり、KNOBの演ずる型は和の形と理解して頂けると

  有難い。

 

*音と灯り

  音はこのライブのいのちといえる

  いのちは光  光は声となり音となる

  音は音霊となり祈りとなる

  祈りはいのちのかがやき

  灯りはライブの生命といえる

  明りこそが闇を知らせ

  闇が灯りを生んだ

  闇と明りは生きとし生けるものに多大な影響を与える

  ライブは闇から光明へ・・・

 

*主演KNOBのこと

  このライブはKNOBのディジュリドゥ演奏家としての集大成であり、これから世界に飛翔する

  ための礎となるものと確信する。出演者は、今、この世の時を一緒に生きている縁者である。

  観客も出演者もこの一会に集うすべての人が、生きるその日常の「かた」を、和の心を、自己

  のものとして受け止めて頂けたらと思う。

  KNOBに世阿弥の風姿花伝にいう「守、破、離」を目指して欲しいことも。

 

【守、破、離】(しゅはり)

物事を学び始めてから、独り立ちしていくまでの三つの段階。最初は教えを守り、次に自分なり

の発展を試み、最後には型を離れて独自の世界を創りだ出していく。

               


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