日出る国ツアー2

 

僕はバスから降りた

周りには 沢山のバス 車 観光客

とても がやがやしていた

でも 僕は そんなことはおかまいなし

どーんと 鳥居が建っている

これも 木を大地に さしただけの堀立てだ

そして 下に五十鈴川を見ながら 右側通行の橋を渡る

これも すべて建て直される すごい

そして 歩いていると どんどん 自然の匂いが強くなる

空気がどんどん変わっていく

手水舎で 水で邪気をはらう

五十鈴川で 禊ぎをするのもいいな

周りに 瑞々しく いきいきとし 堂々とした 木が現れはじめる

触って 目をつぶってみると ぐうーんと 身体と魂が 木の中に引き込まれるような

強さと つつまれるような 無条件の優しさを感じた

何時間でもこうしていられる

でも 周りには 60,70メートル以上 樹齢でいったら 何百年の木が うようよ いくら時間があっても足りない

ここはエネルギーの森だ 空気が全然違う 観光客の声もまったく入ってこない 圧倒的な存在感だ

僕は深く深く 息を吸った しばらく息を止め ゆっくりゆっくり息を吐いた

この森の木々たちの中にあったものが 僕の中に入り 僕の中にあったものが この木々たちの一部となった

やっぱり 人は 木や地球に在る様々なものと ひとつながりなんだと 実感する

神楽殿を眺め あらためて 式年遷宮という 20年に一度 建て変えるということのすごさを感じる

ここを すぎると よりいっそう 森がパワフルだ

何百年と この土地で過ごして来た 人間でいったら お年寄りなのに

瑞々しい エネルギーで満ちあふれている

本来 人間も 年を重ねたら どんどん 瑞々しくなるものなんだな きっと

ここから どんどん正宮に近付いていく

ドキドキする 鳥や蝉や 風が 葉を揺らす音が 耳に身体全体に入ってくる

なんか 自分が どんどん この土地の 自然の 地球の一部に帰っていく そんな気分になる

そして 目の前に 正宮への階段が 広がった

30段あまりの 石段ほとんどが 一枚の大石からなる

これも 1993年の遷宮で 造替されたものだ

一段一段昇っていく 見えてくる 御正殿

すごい なんか とても原始的な でも ひとつひとつ 丁寧に 儀式のように 造られている

唯一神明造りの建物 柱はすべて 檜の素木で 直接地中に埋め込まれた 堀建式

床は高い すべて茅葺きの屋根

建築家である 太田新之介さん そして 竹下棟梁の目が いきいきと輝いている

素晴らしい職人たちの 話を聞きながら

奥に在る 心御柱[しんのみはしら]のある 社殿をみながら 裸足になってみた

地中から ごぉっーと エネルギーが入ってくる

伝説が残る地 伝説を 式年遷宮という形で 現在に残す伝統

これは アボリジニの人々が ドリームタイムという 伝説の神話 そして 信じられている歴史を

絵や 音楽 歌 踊りで 伝承していくのと 同じだと思った

20年に一度 すべてを建て替えることで 神話や歴史と一体になる

過去 現在 未来が 繋がり 伝説の神々との時間が 造り出される 神々と一体化する

僕が求めていた 日本がここに在った

うれしくて 涙がこぼれそうになった

大切にしていかなければいけないこと 未来に伝えていかなければいけないこと

日本には在るんだ 今回の生を 日本を選んで生まれて来たことをうれしく思った

ここの土地を この場所を 知るほんの 一時間前と 今と明らかに 自分が違うのを感じた

生きていること 生き続けていくこと 今回の自分をまっとうすること

ワクワクする 楽しい 大冒険だ

僕は 足の下の地球に 頭の上の宇宙に ありがとう を言って

しっかり 靴ひもを結んだ

                

                                  つづく

 

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