第六番

 

 

ディジュリドウは、楽器というよりオーストラリアの先住民アボリジニの人々が、

大地の精霊や大宇宙の神々と交感するために使う媒体(メディア)である。

実際の形は、長さ1m前後、直径10cm前後の細長い木の筒のようなものだ。

アボリジニの人々は、中味を蟻に喰われて空洞になったユーカリの木を使ったそうだ。

その音がすごいのだ。まるで地の底から湧き上がってくるマグマの音、地震の際、

最初に地中を渡ってくる超低周波のような音だ。

私が連想したのは、水深400mの深海に響くザトウ鯨の歌、チベット仏教の僧達が

唱える超低音のマントラだった。

このディジュリドウの音をどこで撮影すれば良いのか、最初に思いついたのは

活火山の噴火口だ。

火山活動こそ、誕生以来45億年間絶えることなく続いている地球(ガイア)の生きて

いる証である。

ディジュリドウは、その母なる大地の歌声と響き合うためにアボリジニの人々がつくった

“楽器”である。

母なる地球の産道を風が吹き抜けてゆく
命は虚空の彼方から風に乗ってやって来る
命は虚空の彼方へ風に乗って去ってゆく
虚空、それは母なる地球の子宮

 撮影場所:伊豆大島 三原山裏砂漠

 

 


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